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法事は何回忌まで?数え方と弔い上げの目安・宗派の違いを解説

法事は何回忌まで?

法事(年忌法要)をいつまで続けるのか、どの回忌で区切ればよいのかは、多くのご遺族が迷うところです。一般には三十三回忌を「弔い上げ」の目安とすることが多いとされますが、宗派・地域・ご家庭の事情によって扱いは異なります。この記事では、回忌の数え方や早見表、弔い上げの考え方、宗派ごとの違い、費用の目安までを整理して解説します。

この記事でわかること

  • 回忌の数え方と早見表:一周忌〜五十回忌を「いつ営むか」がわかります
  • 弔い上げの目安と宗派・地域差:一般的な区切りと、宗派による考え方の違いがわかります
  • 規模と費用の目安:親戚を呼ぶ範囲や、お布施・御仏前の相場の目安がわかります
目次

法事・法要は何回忌まで行うもの?まず知りたい結論

法事(年忌法要)とは、故人の祥月命日に営む供養の行事で、一周忌以降は節目の年に行われます。

「何回忌まで」に絶対の決まりはない

法事を何回忌まで営むかについて、法律上の決まりや唯一の正解はありません。一般には三十三回忌を区切りとすることが多いとされますが、続ける年数はご家庭やお寺の考え方によって幅があります。まずは「決まったゴールがあるわけではない」という前提を押さえておくと、判断がしやすくなります。

ひとつの区切りとなる「弔い上げ」とは

弔い上げ(とむらいあげ)とは、故人に対する個別の年忌法要を終える区切りのことを指します。弔い上げ以降は、ほかのご先祖とあわせて供養していくとされ、位牌をご先祖代々のものへまとめる手続きを取ることもあります。弔い上げの時期は地域の慣習やお寺の考え方に左右されるため、はっきり決まっているわけではありません。

Q. 法事は必ず三十三回忌まで続けないといけませんか?

A. 必ずしもそうではありません。三十三回忌は一般的な目安のひとつとされますが、続ける年数に決まりはなく、ご家庭やお寺の考え方によって異なるとされています。迷う場合は菩提寺に相談するのが一般的です。

年忌法要の一覧と回忌の数え方

回忌は故人が亡くなった日(祥月命日)を基準に数え、節目の年に法要を営みます。

回忌は祥月命日から数える(数え方の原則)

一周忌は、故人が亡くなってから満1年の祥月命日に営みます。ここがやや独特なのですが、三回忌以降は「回忌の数字から1年を引いた年」が目安になります。たとえば三回忌は満2年、七回忌は満6年、三十三回忌は満32年の祥月命日にあたります。亡くなった日を1回目と数えるため、このような数え方になるとされています。

命日 没後0 一周忌 満1年 三回忌 満2年 七回忌 満6年 十三回忌 満12年 三十三回忌 満32年 弔い上げの目安 ※一周忌は満1年。三回忌以降は「回忌の数字−1年」で数えます。

年忌法要 早見表(一周忌〜五十回忌)

回忌営む時期(祥月命日)備考
一周忌没後 満1年喪明けの節目とされる
三回忌没後 満2年比較的広く営むことが多い
七回忌没後 満6年家族中心へ縮小する傾向
十三回忌没後 満12年
十七回忌没後 満16年弔い上げとする家庭も
二十三回忌没後 満22年二十五回忌にまとめる地域も
二十七回忌没後 満26年二十五回忌にまとめる地域も
三十三回忌没後 満32年一般的な弔い上げの目安
五十回忌没後 満49年宗派により最終の区切りとする場合も

※二十三回忌・二十七回忌をまとめて二十五回忌とするなど、宗派・地域により扱いは異なります。

「一回忌」と「一周忌」は同じ?混同に注意

「一回忌」と「一周忌」は混同されやすい言葉です。一般に、亡くなった日(命日)を1回目の忌日と数えるため、満1年目の法要は「一周忌」と呼びます。その翌年(満2年)が「三回忌」で、「二回忌」という呼び方は通常使われません。死後1年目の法事を「一回忌」と呼ぶのは誤りとされることが多い点に注意するとよいでしょう。一周忌の意味や準備については、一周忌とはもあわせてご覧ください。

Q. 初七日や四十九日も「回忌法要」に含まれますか?

A. 初七日や四十九日は、亡くなってからの日数で営む「忌日法要」にあたり、一周忌以降の年忌法要(回忌法要)とは区別されるのが一般的です。四十九日を忌明けとし、その後に一周忌・三回忌と続いていきます。初七日については初七日とはで解説しています。

法事を「何回忌までやるか」の判断軸

法事を区切る時期は、慣習としての目安と、施主・遺族の事情の両面から判断されることが多いとされています。

慣習としての「三十三回忌」

三十三回忌が弔い上げの目安とされる背景には、三十三回忌を迎える頃には故人を直接知る世代が少なくなること、また長年の供養を経て故人がご先祖の一員になると考えられてきたことなどがあるとされています。これはあくまで慣習的な考え方で、宗派・地域によって異なります。

施主の高齢化など遺族の事情で早めるケース

近年は、施主や親族の高齢化、遠方への転居、経済的・時間的な負担などを背景に、三十三回忌を待たずに十七回忌や二十五回忌などで弔い上げとするご家庭もあるとされています。葬祭の実務にたずさわる立場からは、親類や近隣へのご案内は初盆(新盆)か一周忌までを一区切りとし、三回忌まで営む方は比較的少なく、それ以降は身内のみでお寺にて供養される例が多いという声もあります。複数のご先祖の回忌が近い場合は、あわせて供養できるよう寺院へ相談されることもあるようです。いずれの場合も、自己判断で省略せず、菩提寺や親族と相談したうえで決めるのが一般的とされています。

Q. 三十三回忌より前に弔い上げをしても問題ありませんか?

A. 高齢化などの事情で弔い上げを早めるご家庭もあるとされています。自己判断で省略せず、菩提寺や親族と相談し、事情を共有して合意を得たうえで区切ると、後々の行き違いを避けやすいとされています。

宗派ごとの「回忌・弔い上げ」の考え方の違い

回忌や弔い上げの扱いは宗派によって考え方が異なり、同じ仏事でも意味づけが変わる場合があります。

追善供養を行う宗派(曹洞宗・真言宗・天台宗・日蓮宗・浄土宗など)

これらの宗派では、遺された人が善行や祈りを重ねて故人の冥福を祈る「追善供養」を重んじるとされ、一周忌から順に法要を営み、三十三回忌(または五十回忌)をもって弔い上げとするのが一般的とされています。真言宗などでは三十三回忌で弔い上げとしつつ、五十回忌や百回忌を営む場合もあるとされ、地域・寺院によって扱いが異なります。

追善供養を行わない浄土真宗の考え方

浄土真宗では、亡くなると同時に阿弥陀如来の働きによって成仏するという「往生即成仏」の教えがあるとされ、ほかの宗派のような追善供養の考え方を持たないとされています。そのため年忌法要は、故人の供養というより、遺族が集まって故人を偲び、仏縁をいただく場と位置づけられるとされています。教義上は弔い上げの概念がないとされますが、実務上は三十三回忌や五十回忌を一区切りとして法要を営むことが多いとされています。

なお実務の現場からは、地域や宗派によって弔い上げの時期や営む回忌に大きな差は見られず、近年は初盆を寺院の合同法要で行い、一周忌をひとつの節目とする家庭が増えているという声もあります。宗派によって本尊や作法、法要の意味合いには違いがありますが、大切なのは故人を偲び、感謝の気持ちをもって見送ることだと案内されることが多いようです。「うちは何回忌まで」と迷う場合は、まず菩提寺に相談し、ご家族が納得できる形を選ぶとよいとされています。

※宗派・地域・寺院により扱いは異なります。

Q. 浄土真宗でも法事や弔い上げを行いますか?

A. 浄土真宗では追善供養や弔い上げの概念はないとされますが、年忌法要自体は他宗派と同様に営まれ、実務上は三十三回忌や五十回忌を一区切りとすることが多いとされています。故人を偲び、仏縁をいただく場と位置づけられるとされています。

回忌ごとの法事の規模と、親戚を呼ぶ範囲

法事の規模は回忌が進むにつれて縮小していくのが一般的とされています。

一周忌・三回忌(比較的広く呼ぶ時期)

一周忌・三回忌までは、ご家族・親族のほか、故人と親しかった友人・知人にも声をかけ、比較的広く営むことが多いとされています。一周忌は喪明けの節目とされ、年忌法要のなかでも重視される傾向があります。

七回忌以降(家族中心へ縮小)

七回忌以降は、ご家族やごく近しい親族のみで営むことが増えるとされています。親族の高齢化や遠方からの移動の負担などもあり、規模を縮小して無理なく続ける形が選ばれることが多いようです。

服装については、三回忌までは喪服(準喪服)、七回忌以降は落ち着いた平服で営まれることが多いとされますが、地域やお寺の考え方によって異なります。詳しい服装のマナーは、四十九日法要の服装身内だけで営む場合の服装もあわせてご覧ください。

Q. 七回忌からは親戚を呼ばなくてもよいのですか?

A. 七回忌以降は、ご家族やごく近しい親族のみで営むことが増えるとされています。呼ぶ範囲に決まりはなく、参列者の年齢や移動の負担などを考慮して判断されることが多いようです。

法要にかかる費用(お布施・御仏前)の目安

法要では施主が寺院へお布施を、参列者が施主へ御仏前を用意するのが一般的で、回忌や地域により幅があります。

お布施(施主から寺院へ)の相場

回忌法要のお布施は、一周忌・三回忌で3万〜5万円程度、七回忌以降は1万〜5万円程度が目安とされています(金額に決まりはなく、宗派・地域・寺院により異なります)。実務の現場からは、一周忌までは3万〜5万円程度、それ以降は1万〜3万円程度を包む方が多いという声もあります。お布施とは別に、寺院以外で営む場合のお車代や、僧侶が会食を辞退された場合の御膳料(各5千〜1万円程度)が必要になることもあります。表書きや渡し方は、お布施の書き方・渡し方もあわせてご確認ください。

施主 寺院へ「お布施」を用意 寺院(僧侶) 読経・法要 お布施:一周忌・三回忌 3万〜5万円/以降 1万〜5万円 付随費用(必要に応じて) お車代 5千〜1万円ほど/御膳料 5千〜1万円ほど 参列者 施主へ「御仏前」 関係・地域で幅 ※金額に決まりはなく、宗派・地域・寺院により異なります。 迷う場合は親族や菩提寺に確認すると安心です。
費目相場の目安補足
お布施(一周忌・三回忌)3万〜5万円程度施主から寺院へ
お布施(七回忌以降)1万〜5万円程度回忌が進むと幅が下がる傾向
お車代5千〜1万円程度寺院以外で営む場合
御膳料5千〜1万円程度僧侶が会食を辞退した場合

※金額に決まりはなく、宗派・地域・寺院により異なります。寺院ごとに独自の慣習や納めがある場合もあるため、迷う際は親族や寺院に確認すると安心です。

参列者の御仏前の目安

参列者が施主へ渡す御仏前(香典)は、故人との関係や地域の慣習によって幅があります。回忌が進んで身内のみの法事になるにつれ、御仏前ではなくお供え物のみで済ませる形へ変わっていく傾向があるとされています。

Q. 回忌法要のお布施はいくら包めばよいですか?

A. 一周忌・三回忌で3万〜5万円程度、七回忌以降は1万〜5万円程度が目安とされています。金額に決まりはなく、宗派・地域・寺院により異なります。お車代や御膳料が別途必要になる場合もあります。

弔い上げの準備と当日の流れ

弔い上げは個別の年忌法要を締めくくる区切りの法要で、数か月前から準備して営まれることが多いとされています。

弔い上げは最後の年忌法要にあたるため、2〜3か月ほど前から準備を進めるのが一般的とされています。おおまかな流れは、(1)菩提寺と相談して日時・会場を決める、(2)親族へ連絡し、必要に応じて案内状を送る、(3)会食を伴う場合は人数に応じて手配する、(4)お布施や返礼品を準備する、という順序が目安です。弔い上げを終えると、個別の位牌をご先祖代々の位牌にまとめることもあるとされ、その後は日々のお墓参りや仏壇での供養へと移っていくのが一般的とされています。

まとめ

法事を何回忌まで営むかに、唯一の正解や決まりはありません。一般には三十三回忌を弔い上げの目安とすることが多いとされますが、宗派・地域・ご家庭の事情によって扱いは異なります。回忌の数え方や弔い上げの考え方を押さえたうえで、迷うときは菩提寺やご家族と相談しながら、無理のない形で供養を続けていくことが大切とされています。

記事監修者

記事監修者

千葉龍一
【厚生労働省認定技能試験 1級葬祭ディレクター】

葬祭業務に13年以上従事し、事前相談から打合せ、施行まで累計1,000件以上の葬儀をサポートする1級葬祭ディレクター。一般葬・家族葬を中心に、ご家族の意向と地域の慣習を尊重した葬儀運営を得意としている。 特に岩手県南部地域の葬儀事情(寺院での葬儀行列や、七日ごとの「拝み日」など)に精通。葬儀が単なる儀式にならず、故人らしさが感じられるお見送りとなるよう、ご遺族の気持ちに寄り添う対応を信条とする。喪主様やご遺族様が最期の時間に集中できるよう、先回りした進行・準備のサポートを徹底している。

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