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香典返しはいつ?贈る時期とマナーを完全解説

香典返しを贈る時期は、仏式なら四十九日法要の後から1ヶ月以内が基本です。

なぜなら、忌明けをもって弔いが一区切りとなり、感謝を伝える節目とされているからです。

たとえば、3月1日に葬儀を行った場合、四十九日にあたる4月18日前後の法要を終え、5月中旬頃までに届くよう手配するのが一般的です。

この記事では、宗教別の贈る時期から品物の選び方、掛け紙や挨拶状の書き方まで、香典返しに必要な知識をすべてまとめました。

目次

香典返しを贈る時期はいつ?基本のタイミング

結論から言うと、香典返しは「忌明け後」に贈るのが正式なマナーです。

仏式の場合は四十九日法要を終えてから、遅くとも1ヶ月以内に届くように手配します。

ここで注意したいのが、「会葬御礼」と「香典返し」の違いです。

名前が似ているため混同しやすいですが、それぞれ目的もタイミングも異なります。

項目会葬御礼香典返し
目的参列そのものへのお礼いただいた香典へのお返し
渡す時期葬儀・通夜の当日忌明け後〜1ヶ月以内
金額の目安500〜1,000円程度いただいた額の半額〜3分の1
品物の例ハンカチ・お茶・クオカードカタログギフト・お菓子・タオル

会葬御礼は参列者全員に同じ品を渡す「お礼の気持ち」です。

一方、香典返しはいただいた金額に応じて品物を選ぶ「お返し」にあたります。

この違いを把握しておくと、二重に贈ってしまう失敗を防げます。

【宗教・宗派別】忌明け時期と贈るタイミングの違い

宗教によって「忌明け」の考え方が異なるため、香典返しを贈る時期も変わります。

以下の表で、ご自身の宗教・宗派に合ったタイミングを確認してください。

宗教・宗派忌明けの時期贈る目安表書き
仏式(一般)四十九日(七七日忌)後法要後〜1ヶ月以内
浄土真宗初七日後葬儀後なるべく早めに
神式五十日祭後五十日祭後〜1ヶ月以内偲び草
キリスト教(カトリック)追悼ミサ(30日目)後ミサ後〜1ヶ月以内志・偲び草
キリスト教(プロテスタント)召天記念日(1ヶ月後)後記念日後〜1ヶ月以内志・偲び草

浄土真宗では「死後すぐに成仏する」という教えがあるため、本来「忌明け」という概念がありません。

そのため、他の宗派よりも早い時期に香典返しを贈ることが一般的です。

相手の宗教がわからない場合は、表書きを「志」とすればどの宗教でも失礼にあたりません。迷ったときは「志」を選びましょう。

近年主流の「当日返し(即日返し)」と「後返し」の違い

最近の葬儀では、忌明けを待たず葬儀当日に香典返しを渡す「当日返し(即日返し)」を選ぶ方が増えています。

従来の「後返し」とどちらが適しているかは、ご家庭の事情や参列者の人数によって異なります。

当日返し(即日返し)のメリット・デメリット

当日返しとは、葬儀当日に参列者全員へ一律の品物を渡す方法です。

メリット

  • 後日の配送手配が不要で、渡しそびれの心配がない
  • 忌明け後の忙しい時期に作業を抱えずに済む
  • 参列者の住所録を整理する手間が省ける

デメリット

  • 一律の金額の品になるため、高額な香典への対応ができない
  • 高額をいただいた方には後日改めてお返しを送る必要がある
  • 品物の選択肢が限られやすい

当日返しを選ぶ場合は、1万円以上の香典をいただいた方に対して後日追加のお返しを送ることも念頭に置いておきましょう。

後返しのメリット・デメリット

後返しとは、忌明けの後にいただいた金額に応じた品物を個別に送る方法です。

メリット

  • いただいた金額に見合った品物を選べるため、丁寧な印象を与えられる
  • 贈り分けができるので、相手への感謝をしっかり形にできる
  • 挨拶状を添えることで、忌明けの報告も兼ねられる

デメリット

  • 参列者リストの作成、品物の選定、配送手配など手間がかかる
  • 葬儀後の精神的・身体的に疲れている時期に作業が発生する
  • 送り先が多い場合は費用と時間の負担が大きい

丁寧さを重視するなら後返しが適しています。

一方、参列者が多く遺族の負担を減らしたい場合は、当日返しと後返しの併用がおすすめです。

こんな時はどうする?ケース別・香典返しの時期と対応

基本のタイミングを把握していても、実際にはイレギュラーな事態が起こることがあります。

ここでは、よくあるケースごとに適切な対応をまとめました。

香典返しが遅れてしまった場合

結論として、遅れてしまった場合でも気づいた時点で早急に手配すれば問題ありません。

ただし、挨拶状にお詫びの一文を必ず添えましょう。

遅れの程度によって、挨拶状の書き方も変わります。

1ヶ月〜2ヶ月程度の遅れの場合:

本来であれば忌明けを待ちましてご挨拶申し上げるべきところ 諸事情により遅くなりましたことを深くお詫び申し上げます 心ばかりの品をお送りいたしますので何卒ご受納くださいますようお願い申し上げます

半年以上遅れてしまった場合:

このたびは亡き○○の葬儀に際しまして過分なるご厚志を賭り誠にありがとうございました 長らくご挨拶が遅れましたことを心よりお詫び申し上げます おかげをもちまして○月に無事忌明けを迎えることができました 遅ればせながら心ばかりの品をお贈りいたします 何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます

遅れた理由を長々と書く必要はありません。簡潔にお詫びの気持ちを伝えることが大切です。

葬儀後・法要後に香典をいただいた場合

葬儀に参列できなかった方から、後日香典を郵送でいただくケースがあります。

この場合は、いただいてから1週間〜1ヶ月以内を目安にお返しを送りましょう。

忌明け前にいただいた場合は、他の方と同じタイミングでまとめて送っても構いません。

忌明け後にいただいた場合は、できるだけ速やかに個別で手配するのが丁寧です。

いずれの場合も、まずは電話やお礼状で香典を受け取った旨をお伝えし、改めて品物を送るようにしましょう。

香典返しを辞退された場合

「お返しは辞退いたします」と申し出を受けた場合は、相手の意向を尊重することがマナーです。

無理に品物を送るのはかえって失礼にあたります。

この場合は、忌明けのタイミングでお礼状(挨拶状)のみを送りましょう。

挨拶状には、香典への感謝と忌明けの報告を記載します。品物は送らなくても、感謝の気持ちを文章で伝えることが大切です。

どうしてもお礼を形にしたい場合は、菓子折り程度の軽い品を「御礼」として送る方法もあります。

ただし、高額な品を送ると辞退の意向を無視した形になるため注意が必要です。

香典返しの金額相場と選び方のマナー

香典返しの品物を選ぶ際に、最も悩むのが「いくらの品を選べばよいか」という点でしょう。

ここでは、金額の目安と品物選びのポイントを解説します。

金額相場は「半返し」〜「3分の1返し」

香典返しの金額は、いただいた香典の半額(半返し)が基本的な目安です。

ただし、親族など身内から高額な香典をいただいた場合は、3分の1程度でも失礼にはあたりません。

具体的な目安は以下のとおりです。

いただいた香典の金額お返しの目安(半返し)お返しの目安(3分の1返し)
5,000円2,500円程度1,500〜2,000円程度
10,000円5,000円程度3,000〜3,500円程度
30,000円15,000円程度10,000円程度
50,000円25,000円程度15,000〜17,000円程度
100,000円50,000円程度30,000〜35,000円程度

当日返し(即日返し)の場合は、一律2,000〜3,000円の品物を用意するのが相場です。

当日返しだけでは不足する高額な香典に対しては、忌明け後に差額分を後返しとして送ります。

たとえば、3万円の香典をいただき当日返しで3,000円の品を渡した場合、後日12,000円前後の品物を追加で送るとバランスが取れます。

定番の品物は「消えもの」やカタログギフト

香典返しには「後に残らない品物」を選ぶのがマナーとされています。

これを「消えもの」と呼び、不祝儀の悲しみを後に引きずらないという意味が込められています。

定番の品物としてよく選ばれているのは以下のとおりです。

  • お茶
  • お菓子
  • 海苔・乾物
  • 洗剤・石けん
  • タオル
  • カタログギフト

お茶は緑茶や紅茶が定番です。お菓子は焼き菓子や煎餅など日持ちするものが好まれます。タオルは白い無地のものを選びましょう。

なかでもカタログギフトは、近年特に人気が高まっています。

相手が好きな品物を自由に選べるため、好みがわからない方へのお返しにも安心です。

遺族側も一括で手配できるため、送り先が多い場合の負担軽減にもつながります。

避けるべきタブーな品物

香典返しにふさわしくないとされる品物もあります。うっかり選んでしまわないよう、確認しておきましょう。

  • 肉・魚などの生鮮食品
  • お酒
  • 昆布・鶹節
  • 現金・商品券
  • 慶事を思わせる紅白の品物

肉や魚は「四つ足生臭もの」と呼ばれ、仏事では避けるべきとされています。お酒はお祝いの席を連想させるためNGです。

昆布や鶹節は慶事の贈答品として定番の品であるため、弔事には向きません。

現金や商品券は金額が直接わかり、露骨な印象を与えてしまいます。

迷った場合は、消えもの系のギフトセットやカタログギフトを選べば間違いありません。

香典返しの「掛け紙(のし)」と「挨拶状」の基本

品物が決まったら、掛け紙(のし紙)と挨拶状の準備も忘れずに行いましょう。

体裁を整えることで、感謝の気持ちがより丁寧に伝わります。

掛け紙(のし)の水引と表書き

まず大前提として、弔事では「のし(熙斗)」は付けません。正確には「掛け紙」と呼びます。

のし飾りが付いた紙は慶事用ですので注意しましょう。

水引は「黒白」または「黄白」の結び切りを使います。

結び切りは「繰り返さない」という意味があり、弔事にふさわしい形です。関西や西日本では黄白の水引が使われることも多いです。

表書きは宗教を問わず使える「志」が最も無難です。西日本の仏式では「満中陰志」、神式では「偲び草」と書くこともあります。

相手の宗教や地域の慣習がわからない場合は「志」を選べば失礼にあたりません。

名前は喪主のフルネーム、または「○○家」と記載するのが一般的です。

挨拶状(お礼状)の書き方

香典返しに同封する挨拶状には、3つのポイントを押さえて書きましょう。

まず、忌明け法要が無事に済んだことの報告です。次に、葬儀の際にいただいた香典への感謝の言葉を述べます。

最後に、品物を送る旨を伝えて締めくくります。

注意点として、弔事の挨拶状では句読点を使わないのが正式なマナーです。また、「重ね重ね」「たびたび」などの忌み言葉も避けましょう。

以下は、コピーしてそのまま使える一般的な挨拶状の文例です。

謹啓

先般 亡父○○の葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらずご丁重なるご弔意ならびにご厚志を賭り 厚く御礼申し上げます

おかげをもちまして 本日○月○日に四十九日の法要を滞りなく相営むことができました

つきましては 偲び草のしるしまでに心ばかりの品をお送りいたします 何卒ご受納くださいますようお願い申し上げます

本来であれば拝眉の上ご挨拶申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもってお礼のご挨拶とさせていただきます

謹白  令和○年○月○日  喪主 ○○○○

文例は宗教や故人との関係によって調整してください。浄土真宗では「冐福」という言葉は教義にそぐわないため使用しません。

香典返し手配のチェックリスト

「いつまでに送るか」だけでなく「いつから準備を始めるか」も重要です。

以下のタイムラインに沿って進めれば、慌てずに手配できます。

時期やるべきこと
葬儀当日〜翌日参列者リストを作成し、いただいた香典の金額を記録する
葬儀後1週間以内当日返しで対応しきれなかった高額香典の方をリストアップする
法要の2〜3週間前品物の候補を選定し、ギフトショップや専門ECサイトで見積もりを取る
法要の1〜2週間前品物を決定して注文する。挨拶状の文面も確定させる
法要の1週間前送付先の住所・氏名に間違いがないか最終確認する
法要当日〜翌日配送手配を完了させる
法要後1ヶ月以内全員に届いたか確認する。届いていない場合は配送会社に問い合わせる

近年は、挨拶状の作成や掛け紙掛けを無料で代行してくれるギフト専門ECサイトも増えています。

送付先リストをアップロードするだけで一括配送できるサービスもあるため、忙しい遺族の方は積極的に活用しましょう。

手配の手間を減らしつつ、丁寧なお返しを実現できます。

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