



「樹木葬は一般的なお墓より安い」と聞いて調べ始めたものの、霊園ごとに「5万円〜」「150万円」と桁が違い、自分の場合はいくらかかるのか掴めない——樹木葬を検討する方の多くがここでつまずきます。金額の幅が大きいのは、納骨の形式と入る人数、そして「表示価格に何が含まれているか」が霊園によってまるで違うためです。
この記事では、鎌倉新書が2026年3月5日に公表した「第17回お墓の消費者全国実態調査」の数字を土台に、樹木葬の金額相場、内訳と後からかかる費用、人数別の総額、そして安く抑える方法を順に整理します。監修は1級葬祭ディレクターの千葉龍一が担当しています。
この記事でわかること
樹木葬の平均購入金額は71.7万円とされています。一般墓152.0万円のおよそ半分、納骨堂81.5万円よりもやや低い水準です。
葬儀・お墓の情報サービス「いいお墓」を運営する鎌倉新書が2026年3月5日に公表した「第17回お墓の消費者全国実態調査」によると、購入されたお墓の種類ごとの平均金額は次のとおりでした。2025年1月〜12月に同サービス経由でお墓を購入した方1,267件への調査(調査期間2026年1月16日〜1月30日)による数字です。
| お墓の種類 | 平均購入金額 | 前年 | 選ばれた割合 |
|---|---|---|---|
| 樹木葬 | 71.7万円 | 67.8万円 | 47.4% |
| 納骨堂 | 81.5万円 | 79.3万円 | 15.5% |
| 一般墓 | 152.0万円 | 155.7万円 | 15.2% |
| 合祀墓・合葬墓 | — | — | 16.4% |
(鎌倉新書「第17回お墓の消費者全国実態調査(2026年)」2026年3月5日公表より作成)
同じ調査では、お墓を購入するときに重視した点として「金額」を挙げた方が43.9%にのぼり、「お墓の種類」50.0%に次ぐ2番目でした。金額が選択の軸になっていることが数字にも表れています。
なお、お墓以外の供養方法まで含めて金額を比べたい場合は「散骨費用の相場は?種類別の料金とお墓との比較・安く抑えるコツ」、葬儀そのものの費用感は「葬儀費用の相場は96.7万円|内訳・形式別料金と安く抑える方法」もあわせてご覧ください。
金額だけを見れば樹木葬は一般墓の半分以下ですが、この2つは「何を買っているか」が異なります。
一般墓は、承継者がいる限り代々使い続けることを前提とした永代使用権と墓石の代金です。一方で樹木葬は、個別に安置される期間があらかじめ決められているものが多く、期間を過ぎると他の方の遺骨と一緒に埋葬される(合祀される)仕組みが一般的とされています。個別安置期間は13年・33年といった回忌に合わせた設定が多く、なかには1年・5年という短期のプランもあります。
つまり「152.0万円と71.7万円」を並べるときは、永続的に使えるものと、期間が区切られているものを比べているという前提を押さえておく必要があります。承継者がいない方にとっては期間が区切られていること自体がメリットになりますが、家族で長く使いたい場合は、使用できる年数あたりの金額で考えると判断を誤りにくくなります。
樹木葬の平均購入金額は、前年の67.8万円から71.7万円へと約4万円上がっています。
かつては50万〜60万円台が中心とされていましたが、樹木葬を選ぶ方が全体の47.4%と最も多くなったことで、区画を個別に区切ったタイプや、庭園のように整備されたデザイン性の高いプランが増えました。こうした高付加価値なプランが選ばれることで、平均購入単価が押し上げられている可能性が考えられます。
したがって「樹木葬=数万円で済む」というイメージのまま霊園を回ると、見積もりを見て驚くことになります。安い区画は今も存在しますが、それは合祀型に限られると考えておくのが実態に近いといえます。
広告やパンフレットの「5万円〜」は、多くの場合その霊園で最も安い区画の永代使用料のみを指しています。
実際に納骨するまでには、名前を刻む銘板の彫刻料、納骨のときの手数料、僧侶に読経を依頼する場合のお布施が加わります。さらに区画によっては年間管理費が毎年発生します。表示金額と請求額の差は、この積み上げから生まれます。
見学のときは「この金額に含まれないものは何ですか」と一言たずねるだけで、後から出てくる項目の大半を先に把握できます。
樹木葬の金額を決める最大の要素は、遺骨を他の方と一緒に埋葬するか、個別に区切った区画に納めるかという納骨形式です。
| タイプ | 金額の目安 | 納骨のしかた | 遺骨の取り出し |
|---|---|---|---|
| 合祀型(合葬型) | 5万〜30万円 | 最初から他の方と一緒に埋葬 | できない |
| 集合型 | 10万〜60万円 | 1本の樹木の周囲に個別に納骨 | 期間内は可能な場合がある |
| 個別型・家族型 | 20万〜150万円 | 区画ごとに樹木や植栽を持つ | 期間内は可能な場合が多い |
※ 里山型(郊外)と都市型(ガーデニング型・公園型)でも金額は動きますが、差の本質は立地よりも上記の納骨形式にあります。都心部は交通の便がよい分だけ区画単価が高くなる傾向があり、郊外は安いかわりにお参りの交通費がかかります。
合祀型は、最初から他の方の遺骨と一緒に埋葬する形式で、5万〜30万円が目安とされています。
区画を個別に確保しないため費用は最も低く抑えられます。実際にX(旧Twitter)では、公営霊園の合祀型樹木葬で「1人8万円、名前を刻むプレートが2万円、父と母の2人で合計20万円。追加料金も管理費も一切なし」という体験を投稿している方もいました。
ただし合祀型は、一度埋葬すると遺骨を取り出せません。後から「やはり手元に戻したい」「別の場所へ移したい」と思っても対応できないため、金額の安さだけで決めず、家族全員の合意を得てから契約する必要があります。
集合型は、1本のシンボルツリーの周囲に個別の納骨スペースを設ける形式で、10万〜60万円が目安です。
合祀型と個別型の中間にあたり、「個別に納めたいが区画を丸ごと買うほどではない」という方が選びます。多くは個別安置の期間が決まっており、期間を過ぎると同じ霊園内の合祀墓へ移されます。Xでは「4人まで入れて、最後の人が納骨されてから13年後に移動するタイプで58万円だった」という投稿も見られました。
個別型・家族型は、区画ごとに樹木や植栽を持つ形式で、20万〜150万円と最も幅が大きくなります。
一般墓に近い感覚で使えるため、夫婦や家族で入ることを前提に選ばれます。都心部で区画が広く、デザイン性の高い庭園型になるほど金額は上がります。近年の平均購入金額の上昇は、この個別型を選ぶ方が増えたことが一因と考えられています。
樹木葬の価格表示には「遺骨1体あたり」と「区画単位(何名まで)」の2種類があり、どちらで表示されているかによって支払総額は倍以上変わります。
| 入る人数 | 向いているタイプ | 総額の目安 | 確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 1人 | 合祀型・集合型 | 5万〜40万円 | 1体あたりの表示か |
| 夫婦2人 | 集合型・個別型 | 20万〜100万円 | 2人目の加算額と、後から追加できるか |
| 家族4人 | 個別型・家族型 | 40万〜150万円 | 上限人数と、最後の納骨から何年で合祀になるか |
※ 銘板の彫刻料・納骨手数料・年間管理費を含まない、永代使用料ベースの目安です。
見積もりを比べるときは「この金額は何名分ですか」「2人目を追加するといくらですか」の2つを必ず確認してください。1人あたりで表示された安い金額を見て契約し、後から配偶者の分で同額を請求されるというすれ違いは、実際に起きています。
樹木葬の金額は「霊園に払う永代使用料」「刻むための銘板代」「納骨と維持にかかる費用」の3つに分けると全体像がつかめます。
| 項目 | 金額の目安 | 支払うタイミング |
|---|---|---|
| 永代使用料・永代供養料 | 5万〜150万円 | 契約時(一括) |
| 銘板・プレートの彫刻料 | 1万〜20万円 | 契約時または納骨前 |
| 納骨手数料(埋葬料) | 霊園により別料金 | 納骨時 |
| 納骨法要のお布施 | 3万〜5万円 | 納骨時 |
| 年間管理費 | 0円〜3万円/年 | 毎年(前払いの場合あり) |
| 個別安置期間の更新料 | 霊園により設定 | 期間満了時 |
永代使用料は区画を使う権利の対価、永代供養料は霊園や寺院が供養と管理を続けるための費用で、この2つが樹木葬の金額の大半を占めます。
樹木葬ではこの2つがまとめて表示されていることが多く、「永代供養付き」と書かれていれば供養料が含まれていると考えて差し支えありません。ただし、どちらか一方だけの金額を表示している霊園もあるため、見積書で「永代使用料」と「永代供養料」が別行になっていないかを確認してください。
なお、いずれも契約時の一括払いが基本で、税法上は非課税として扱われるのが一般的です。分割払いに対応している霊園もありますが、対応の有無は霊園ごとに異なります。
故人の名前や没年月日を刻む銘板の彫刻料は、1万円程度で済む場合もあれば、20万円近くかかる場合もあります。
差が生まれるのは、共有の銘板に名前を追加するだけなのか、区画ごとに専用のプレートや小さな石碑を設けるのかという違いによるものです。個別型や家族型では後者になることが多く、その分だけ金額が上がります。
彫刻料が永代使用料に含まれている霊園もあるため、ここも「表示金額に含まれますか」の確認対象です。
年間管理費は5,000円〜3万円程度が一般的ですが、「管理費不要」としている霊園も少なくありません。
ただし管理費0円は、永久に費用がかからないという意味とは限りません。永代供養料のなかに将来の管理費が前払いで組み込まれている場合があり、その場合は初期費用が高めに設定されています。実際にXでは「申込金が1人28万円、永久管理費が1人7.7万円」と、両者を分けて提示された例が投稿されていました。
また、生前に契約した場合、納骨までのあいだ管理料が発生すると案内されるケースもあります。管理費については「毎年かかるのか」「いつからいつまでか」「一括前払いなのか」の3点を書面で確認しておくと安心です。
納骨のときに霊園へ支払う手数料が別途必要な場合があり、僧侶に読経を依頼するなら別にお布施が必要です。
納骨法要のお布施は3万〜5万円程度が目安とされています。金額は宗派・地域・寺院により異なるため、菩提寺がある場合は直接相談するのが確実です。戒名を授かる場合の費用については「戒名の費用相場と書き方|封筒の表書き・渡し方と宗派の違い」で整理しています。
なお、樹木葬では読経を伴わず、霊園の職員だけで納骨を済ませる形も選べることが一般的です。この場合はお布施は不要になります。
個別安置期間が満了したあとも個別のまま残したい場合、更新料を設定している霊園があります。
更新の可否と金額は霊園ごとに大きく異なり、そもそも更新を受け付けていない場合もあります。契約時点で「満了後はどうなるのか」を確認しておくことが、後の判断を左右します。
人数の追加についても同様です。Xでは、お墓を片づけて同じ霊園内の樹木葬に移した方が「2名分で追加20万円ほどかかった」と投稿していました。1人分の金額で判断せず、将来入る可能性のある人数まで含めて総額を出しておくことをおすすめします。
同じ「樹木葬」でも、タイプによって30年間の総額は10万円台から200万円近くまで開きます。
| ケース | 初期費用 | 納骨時 | 管理費30年分 | 総額の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 合祀型・1人 | 8万円+銘板2万円 | 0円(読経なし) | 0円 | 約10万円 |
| 集合型・夫婦2人 | 50万円+銘板5万円 | お布施5万円 | 5,000円×30年=15万円 | 約75万円 |
| 個別型・家族4人 | 110万円+銘板15万円 | お布施5万円×2回 | 1.5万円×30年=45万円 | 約180万円 |
※ 本記事で挙げた相場を組み合わせた試算です。実際の金額は霊園の規定により異なります。
注目したいのは、個別型で管理費が続く場合、30年で管理費だけが45万円に達し、初期費用の3分の1にあたる額になる点です。初期費用の安さだけを見て比べると、長い目では逆転することがあります。見積もりを取るときは、初期費用と年間管理費を分けて記載してもらい、想定する年数を掛けて比べてください。
なお、火葬から納骨までの流れ全体でかかる費用を知りたい場合は「火葬費用はいくら?相場0円〜14.5万円|自治体差の理由と軽減制度」もあわせてご覧ください。
金額を最も下げられるのは、区画を個別に持たない合祀型を選ぶことです。5万〜30万円が目安となり、年間管理費もかからない霊園が多くなります。
ただし前述のとおり、合祀すると遺骨を取り出せません。「将来やはり移したい」という可能性が少しでもあるなら、この方法は選ばないほうが無難です。金額と引き換えに手放すものが何かを、家族で共有してから決めてください。
個別安置期間を選べる霊園では、期間が短いほど金額は下がります。
13年・33年といった設定が一般的ですが、1年・5年という短期のプランを用意している霊園もあります。「三十三回忌までは個別に」「十三回忌を区切りに」といった考え方で選ぶ方が多く、期間を決めることは供養の区切りを決めることでもあります。金額だけでなく、家族が納得できる年数かどうかで判断してください。
自治体が運営する公営霊園は、民間霊園より金額が低く設定されています。ただし応募資格と抽選があります。
代表例が東京都立小平霊園です。都立霊園で初めて樹木葬にあたる施設を設けた霊園で、施設使用料は次のとおりです。
| 施設 | 施設使用料(遺骨1体あたり) | 納骨のしかた | 年間管理料 |
|---|---|---|---|
| 樹林型合葬埋蔵施設 | 134,000円 | 樹林の下に他の方と一緒に埋蔵 | なし |
| 樹木型合葬埋蔵施設 | 191,000円 | 樹木の下に1体ずつ個別に埋蔵 | なし |
(東京都立小平霊園。2026年時点で公表されている施設使用料。募集内容は年度により変わります)
金額は民間の個別型に比べて大きく低く抑えられていますが、次の4点に注意が必要です。
つまり公営霊園は「当たれば安いが、時期を逃すと1年待つ」選択肢です。民間霊園と並行して検討し、抽選の結果を待つあいだの代替案も用意しておくのが現実的といえます。お住まいの自治体にも同様の合葬施設がある場合があるため、あわせて確認してみてください。
比べるときは表示価格ではなく、銘板・納骨手数料・管理費までを含めた総額で並べてください。同じ「30万円」でも、含まれる範囲が違えば実際の支払いは倍近く変わります。
樹木葬で後悔した方の声を見ると、原因は金額そのものよりも「契約前の確認不足」に集まっています。
| 確認項目 | 具体的にたずねること |
|---|---|
| 表示金額の範囲 | この金額に含まれないものは何か。銘板・納骨手数料は別か |
| 人数 | 何名分か。追加する場合の1人あたりの金額はいくらか |
| 個別安置期間 | 何年で合祀になるか。起算日はいつか。更新はできるか |
| 管理費 | 毎年かかるか。前払いか。いつまで払うのか |
| 遺骨の取り出し | 改葬したくなった場合に取り出せるか。手数料はいくらか |
合祀された遺骨は他の方の遺骨と混ざるため、後から特定して取り出すことができません。
金額を優先して合祀型を選んだ後に、家族の状況が変わって「やはり移したい」となっても対応できないのが、樹木葬でもっとも取り返しのつかない選択です。集合型・個別型であっても、個別安置期間が満了すれば同じ状態になります。
判断の分かれ目は、承継する人がいるかどうかよりも、遺骨を動かす可能性が今後あるかです。転居の予定、家族の意向、菩提寺との関係——このあたりを一度洗い出してから形式を選んでください。
管理費がかからないことは魅力ですが、霊園の側から見れば定期的な収入がないということでもあります。
石材店での勤務経験がある方はXで「管理費なしの樹木葬ばかりの霊園は、10年20年先の運営が続くかを想像してほしい」と発信していました。樹木葬は樹木や植栽の手入れが前提の埋葬方法で、手が入らなくなれば景観は変わります。
確認したいのは、運営母体が寺院なのか公益法人なのか、開園から何年経っているか、現地の植栽や通路が実際に手入れされているかという3点です。パンフレットの写真ではなく、見学で自分の目で見てください。
ペットと同じ区画に入れる樹木葬もあり、その場合は人の分に加えてペット1体あたりの費用が別に設定されているのが一般的です。
金額は霊園によって差が大きく、区画使用料に含めているところもあれば、都度の追加費用としているところもあります。また、ペットの受け入れ自体を認めていない霊園も多くあります。希望する場合は、金額よりも先に「受け入れているか」「同じ区画に入れるのか、ペット専用区画に分かれるのか」を確認してください。
すでにあるお墓を片づけて樹木葬に移す場合は、樹木葬の金額とは別に、墓じまいの費用がかかります。
墓じまいでは、遺骨を取り出す前の閉眼供養(魂抜き)に3万〜10万円程度、寺院の檀家をやめる場合の離檀料に3万〜20万円程度が目安とされています。離檀料は慣習上のお礼であり、法的な支払い義務はないとされていますが、金額をめぐって話がこじれる例もあるため、早い段階で相談することが勧められています。行政手続きに必要な改葬許可証は1通あたり数百円程度です。
これらに墓石の撤去工事費が加わり、総額は30万〜150万円程度と幅があります。小さめのお墓を片づけて合祀型に移すなら30万〜50万円ほど、地方の大きな区画を撤去して樹木葬に移す場合は120万〜200万円程度になることもあるとされています。
つまり「樹木葬は71.7万円だから安い」と考えていると、墓じまいを伴う場合は総額が倍近くになることがあります。既存のお墓がある方は、樹木葬の見積もりと墓じまいの見積もりを別々に取り、合算してから判断してください。葬儀そのものを簡素にして費用を抑える方法を検討している場合は「直葬の金額は平均いくら?費用の内訳と追加料金トラブルの避け方」も参考になります。
Q. 樹木葬の平均的な費用はいくらですか?
A. 鎌倉新書「第17回お墓の消費者全国実態調査(2026年3月5日公表)」によると、樹木葬の平均購入金額は71.7万円でした。前年の67.8万円から上昇しています。ただしタイプによる幅が大きく、合祀型なら5万〜30万円、個別型・家族型では20万〜150万円が目安です。
Q. 永代使用料と永代供養料は何が違いますか?
A. 永代使用料は「その区画を使う権利」に対して払うお金、永代供養料は「霊園や寺院が供養と管理を続けること」に対して払うお金です。樹木葬ではこの2つがまとめて表示されていることが多く、「永代供養付き」とあれば供養料が含まれていると考えて差し支えありません。見積書で別行になっている場合は、合計額で比べてください。
Q. 樹木葬と永代供養、どっちが安いですか?
A. 樹木葬は永代供養の一つの形なので、本来は並べて比べるものではありません。永代供養の方法として比べるなら、遺骨を他の方と一緒に埋葬する合祀墓が最も安く、次いで樹木葬(平均71.7万円)、納骨堂(平均81.5万円)という順になります。合祀型の樹木葬を選べば、合祀墓とほぼ同じ水準の金額になります。
Q. 樹木葬の欠点は何ですか?
A. 最も大きいのは、合祀された後は遺骨を取り出せないことです。ほかに、個別安置期間が過ぎると合祀される仕組みが一般的であること、一般墓のように代々承継する使い方には向かないこと、家族や親族に反対される場合があることが挙げられます。金額の安さと引き換えに何を手放すのかを確認してから選んでください。
Q. 夫婦2人や家族で入るといくらかかりますか?
A. 夫婦2人なら20万〜100万円、家族4人なら40万〜150万円が永代使用料ベースの目安です。ただし「遺骨1体あたり」の表示か「区画単位で何名まで」の表示かで支払額は倍以上変わります。見積もりを取るときは「この金額は何名分ですか」「1人追加するといくらですか」の2点を必ず確認してください。
Q. 生前に契約できますか?費用はいつ払いますか?
A. 樹木葬は生前契約に対応している霊園が多く、承継者を立てずに自分で準備できることが選ばれる理由の一つになっています。支払いは契約時の一括が基本で、永代使用料・永代供養料をこの時点で納めます。銘板の彫刻料や納骨手数料は納骨のタイミングで発生するのが一般的です。なお、生前契約の場合は納骨までのあいだ管理料がかかると案内されることもあるため、契約前に確認してください。
樹木葬の金額は、平均購入金額で71.7万円、タイプ別では合祀型5万〜30万円、集合型10万〜60万円、個別型・家族型20万〜150万円が目安です。
金額の幅を生んでいるのは納骨の形式と人数、そして表示価格に何が含まれているかという3点です。
樹木葬で後悔している方の多くは、金額そのものではなく確認不足でつまずいています。個別安置期間・管理費・遺骨の取り出し可否——この3つを契約前に書面で確かめておくことが、金額に納得して選ぶための一番の近道です。